温暖な気候と豊かな自然環境に恵まれた本県には、全国に誇り得る農林水産物やその加工食品が数多く生産されております。
しかし近年、国民の食料消費の多様化や嗜好の変化、産地間競争の激化、さらには、輸入農産物の増加等によって、愛媛県の農林水産物を代表し、全国ブランドとして市場をリードしてきた柑橘や養殖マダイ等においても、価格が低迷するなど、厳しい状況が続いております。
このような中、本県では、これまで、県及び生産者団体が主体となって、統一キャッチフレーズ「愛媛産には、愛がある。」の下、愛媛の農林水産物の消費宣伝活動等を実施してきたところですが、今後、一層の消費拡大を図っていくためには、全国への情報発信はもとより、地元産品の活用を積極的に進めるなど、生産から消費に至る全県的な取組が強く求められております。
こうしたことから、この度、統一的な戦略を樹て、新たに本県独自のブランドとなり得る農林水産物やその加工食品の発掘・認定、新しい商品の開発支援、そしてこれらの販路開拓を進めていくとともに、これまで取り組んできた地産地消や食育の一層の推進を図るために、各界各層の皆様方の参画をいただき、本県農林水産業及び関連産業の振興、ひいては地域経済の活性化を目指す推進組織「えひめ愛フード推進機構」を設立いたします。
愛媛の穏やかな風土とそこに根ざした伝統に培われた優れた食材、多彩な食文化を継承し、さらに発展させるとともに、安全・安心で、より健康的な県民の食生活を実現するため、皆様方の英知を結集していただきますよう強く念願しております。
つきましては、本機構の趣旨にご賛同いただき、より多くの皆様方が、食を中心とする新しい愛媛づくりにご協力を賜りますよう切に希望いたします。