開発までの道のり
昭和63年、愛媛県養鶏研究所は、外国産鶏肉の輸入の拡大や消費者の高品質指向を背景に、県内の鶏肉の生産と商品の拡大を目的として、高品質肉用鶏「伊予路しゃも」を開発しました。
「伊予路しゃも」は、肉質は良いとされながらも、長期間の飼育や小さな出荷体重、飼料要求率が悪いことからそれに見合う販売価格が適わず、あまり普及が見られませんでした。
さらに消費者ニーズは、味も価格も高品質鶏とブロイラーの中間的なところに移行してきており、ついに愛媛県養鶏研究所は「伊予路しゃも」の肉質の保持を計りながら「伊予路しゃも」の問題点を克服できる肉用鶏の開発に取り組みむことになったのです。
交配種の開発
平成14年、「伊予路しゃも」の雌と農林系ホワイトプリマスロックの雄を交配させることにより、早く大きく成長し、肉質も良い、新しい鶏の開発に成功。
その後実施した実証実験でも、生産者、流通業者、消費者の方に高い評価を受けました。
『媛っこ地鶏(ひめっこじどり)』と命名
平成15年4月、愛称の公募により「媛っこ地鶏(ひめっこじどり)」と命名し、同年5月には、生産者及び流通業者等を会員とする「媛っこ地鶏振興協議会」が設立されました。
そして、平成18年、えひめ愛フード推進機構の「愛」あるブランド産品に認定されました。
現在は愛媛県内で約6万羽の生産規模。生産者はみな、全国の方に愛媛の自慢の「媛っこ地鶏」を食べていただけるようにと、愛情と情熱を持って作り育てています。
愛媛県養鶏研究所が新しく開発した『媛っこ地鶏』は、より消費者の嗜好にあった味を提供するだけでなく、寒さや暑さに強く、飼育がしやすいなど生産農家のニーズに合ったものとなっています。 |