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鯛の産卵と住処
鯛は、北海道から台湾や中国に分布しています。水深30〜100mの岩礁を住処とし、浅い場所に移動することはほとんどありません。しかし、春の産卵期になると、群れをなして内海に入り、藻場に卵を産みつけます。産卵数は鯛の大きさによって異なりますが、30万〜100万粒も産みつけます。受精した卵は約2〜4日でふ化して稚魚になります。鯛には40年も生きるものがあるといい、大きいものでは1m以上にもなるのです。
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春の桜鯛は産卵のしるし
鯛は春先になると産卵を控えて体色が美しいピンクに染まるため、「桜鯛」とか「花見鯛」と呼ばれます。この時期の鯛は、脂が乗り、魚の中でも極上品として扱われます。しかし、産卵が終わった鯛は「麦わら鯛」「落ち鯛と呼ばれ、敬遠されがちです。骨格も丈夫で固く、小骨でもなかなか折れません。頭が大きく、流線型の形の鯛は、美味しい身を守るように、大きくて固いヒレやウロコを鎧のようにまとっています。
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