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縁起物の「掛け鯛」
「掛け鯛」とは、正月の門松に取りつけて厄よけとしたり、婚礼や神事に二匹の塩鯛を結び合わせる祝儀の飾り物です。愛媛では門松をとるときに、飾ってあった塩鯛を家族で焼いて食べ、厄よけとします。旧正月に供えた鯛をおろすのは、旧歴6月1日の氷室の日や田植えの前の神事という地域もあります。このことからも、鯛が日持ちし、魔除けや邪気払いに使われる魚であることがわかります。
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丈夫で長もちの鯛
鯛は深い海に住むため、しっかりした骨を持っています。しかも、低カロリーで脂肪分も少なく、組織が緻密でイノシン酸を含んでいるため、腐敗の進行が遅く、味が劣化しにくい魚です。
そこで「腐っても鯛」ということわざが生まれました。新鮮なうちに、頭の後ろに包丁をいれて瞬時に命を絶つ「活け締め」、尻尾に深く包丁をいれる「血抜き」、折り曲げて脊髄の神経を断絶するなどの処理で、身の活きを長く保つことができます。
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